August 13, 2019

ブロックチェーン入門:Cardano ADAトランザクションの4つの柱

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取引(トランザクション)は、私たちの日々の生活に不可欠です。私たちは日常生活のなかで、日用品のためにお金を支払ったり、送金したり、融資を行うといった取引を行っています。科学哲学を通じて進化を続ける初の第三世代ブロックチェーン、Cardanoは、ネイティブ暗号通貨のADAを用いてグローバルでトランザクションを実現しています。Cardano ADAには、トランザクションを成立させる4つの柱があります。

今回のブログでは、このようなCardano ADAの4つの柱をご紹介します。

第1の柱:資産(Cardano ADA)

Cardano ADAによるトランザクションの1つ目の柱は「資産」です。資産とは、人が所有する、価値を持つもののことです。職人にとっての資産は、その技能と専門的な知識です。また、土地を持つ人も資産を所有していることになります。日常生活では、こうした資産は共通通貨で取引されることが多く、このような通貨もまた価値を持っています。ADAは、Cardanoブロックチェーン上に存在する資産です。Cardanoブロックチェーンのユーザーに対して価値を持ち、商品やサービスと交換することができます。これが、Cardano ADAによる取引の基盤となる第1の柱です。

2019年4月初旬、EMURGOは、豊富な機能を備えるCardanoブロックチェーンエクスプローラー、セイザの発表を行い、続く2019年5月に一般の利用を開始しました。セイザにより、ユーザーはADAのトランザクションやウォレット履歴、アドレス、ブロックサイズ、ステークプールなどのCardanoブロックチェーンに関する重要情報を追跡することができるようになります。このCardano ADAに不可欠な製品は、CardanoがShelleyの時代とともに、ステーキング、ステークプール、向上したADAの流動性による完全な分散化へと移行するにあたり、ますますその重要性を増していきます。

第2の柱:人(ADA保有者)

トランザクションの第2の柱は「人」です。資産を送った相手が誰かを把握していることが、価値の交換では重要な要素となります。どのような種類のトランザクションを行うにしても、それは変わりありません。あなたのためにコーヒーを淹れてくれるわけではないバリスタに、対価を払うことはないはずです。実際に飲み物を用意してくれる人に払いたいと思うのではないでしょうか。

ADAを別の人に効率的に送るために、安全で使いやすいウォレットが必要になります。ADAの宛先となる人も、ADAを安全に受け取り、保管するためのウォレットが必要です。ユーザーのこのような目的を実現するEMURGO開発によるウォレットが、「未来への金融ゲートウェイ」となるべく提供されるヨロイウォレットです。ヨロイウォレットによりADA保有者は、他のユーザーとやり取りをし、簡単に資金を送信することができます。

先日EMURGOは、有名お笑い芸人のたむらけんじ氏のレストラン、「炭火焼肉たむら」で、ヨロイADAウォレットを介したADAによる暗号通貨決済を実現しました。これにより、誰でも提供されるメニューの決済をADAで行ったり、簡単に相互で取引を行うことができるようになります。ヨロイウォレットは、円滑なADAのトランザクションを実現するシンプルなインターフェースとユーザー体験により、セキュリティの確保を目指して構築されており、AndroidiOSChromeFirefoxの各ストアでのユーザーレビューで非常に高い評価を得ています。

今年はじめに韓国で完売となったEMURGOのADA暗号カードキャンペーンをはじめとして、ADA決済に対応した店舗やレストラン、アウトレットの事例は数多くあります。  

第3の柱:ストーリー

すべてのトランザクションにはストーリーがあります。メタデータは、なぜトランザクションが生じたのかというストーリーを語るものです。たとえば、銀行振込で家賃を支払っている場合、なぜそのトランザクションが生じているかを理解してもらえるように、振込時にそうした情報もあわせて伝達したいと考えることもあるのではないでしょうか。このようなタイプのメタデータやトランザクションが発生する「理由」が、継続定期購読のような項目がクレジットカードの明細として書かれているのを目にすることもあります。

dLab/EMURGO Cardanoフェローシッププログラムの一環としてEMURGOがサポートするプロジェクト、Syreは、Cardanoブロックチェーン上で発生するトランザクションへのメタデータ埋込を非常に簡単に実現します。これは、Syreの請求システムを通じて実行されます。ユーザーが他のADAアドレスに通貨を「プッシュ」する必要はなく、ベンダーや受領者が請求書を作成して送付することで(Cardanoブロックチェーン上かどうかに関わらず)、その受け取りてが支払いを履行できるようになります。

たとえば、芸術作品に対してADAで支払いたい人がいるのであれば、作品の制作者はSyreを使って請求書を作成します。トランザクションの理由についてのメッセージをオプションで付与したら、あとは請求書を送付して支払いを行ってもらいます。Syreにより、ユーザーはADAのトランザクションについてのストーリーを安全な方法で簡単に作成することができ、ADAを正しいアドレスに送付しているという安心感を得ることもできます。

第4の柱:規制環境

トランザクションの第4の柱は、トランザクションを取り巻く規制環境です。これは、トランザクションが合法かどうかを判断するのに必要です。また、従来のレガシーな金融システムでも、新しいブロックチェーンベースの金融システムでも求められるものでもあります。Cardanoには、トランザクションが合法かどうかを判断する中心的な存在はありません。ステークプールステークプールの運営者が、Cardanoブロックチェーン上のトランザクションを検証します。Shelleyの時代が始まると、Cardanoはコンセンサスメカニズムとしてプルーフオブステークを採用した、完全な分散および分離型ブロックチェーンとなるためです。

最後に

Cardano ADAのトランザクションは、4つの大きな柱を基礎としています。4つの構成要素は、資産(Cardano ADA)、人(Cardano ADA保有者)、ストーリー、そして規制環境です。これらは、レガシーな金融システム、Cardanoのようなブロックチェーンベースのシステムのどちらで起こるトランザクションにとっても原理となるものです。これまでにご紹介してきたように、数多くのワクワクするようなサービスが利用可能であり、ADA同様に簡単にトランザクションを成立させるためのサポートも、まもなく提供される予定です。ヨロイ、セイザ、Syreの他にも、さまざまなサービスが予定されていますよ!

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EMURGOはCardanoブロックチェーンの導入を促すだけでなく、Cardanoの分散型ブロックチェーンエコシステムを採用しているプロジェクトや組織を構築し、投資やアドバイスを行うことによってADAの価値を高めます。ブロックチェーンの研究開発から得た専門知識および業界パートナーとのグローバルなネットワークを活かし、ベンチャー企業の支援を行っています。

EMURGOは2017年6月に日本、2018年5月にはシンガポールに設立されました。以来、Cardanoプロジェクトの公式な商業化およびベンチャー部門として活動しています。Cardanoエコシステムのグローバルな成長、そしてCardanoブロックチェーンの導入促進のためにIOHKと連携しています。プロジェクトの詳細については、https://jp.dev.emurgo.io/ をご覧ください!

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